就労継続支援B型とは?選ぶときのポイントを解説【工賃・求人・A型・うつ病】

就労継続支援B型は、障害や難病がある方が、週1日・短時間から無理なく仕事ができる福祉サービスです。「興味はあるけれど、自分に合う仕組みなのかよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、このサービスを利用するメリットやデメリット、自分に合った事業所の探し方から手続きの流れまでを分かりやすく解説します。焦らず自分のペースで社会とつながる第一歩として、まずはこの記事で一緒に学んでいきましょう。

就労継続支援B型とは

障害者総合支援法にもとづく福祉サービス

障害や難病があると、一般企業で働くのはハードルが高いと感じることがありますよね。そんな方にぜひ知って欲しいのが、就労継続支援B型です。就労継続支援B型は、障害者総合支援法に基づく福祉サービスの1つです。最大の特徴は、事業所と雇用契約を結ばない点にあります。雇用契約を結ばないことで、短時間からの勤務が可能で、体調に不安がある方でも無理なく自分のペースで働けますよ。日々の作業内容に応じた工賃を、成果報酬として受け取れるのもポイントです。年齢制限はなく、就労移行支援などを経て移行した人や、年齢・体力の面で一般就労が難しくなった人など、幅広い方が対象となっています。

週1日や1日数時間からの利用も可能

就労継続支援B型は、事業所と雇用契約を結ばないので週1日だけ、あるいは1日数時間だけといった、自分に合った自由な働き方ができます。体力に不安がある方でも、事業所と細かく相談しながら安心してスタートできますよ。当日の急な体調不良に合わせたシフト調整など、柔軟に対応してもらえる場所が多いのも大きな魅力です。まずは無理のないペースで、少しずつ環境に慣れていきましょう。そうして自信がついてきたら、自分のタイミングで勤務日数や、勤務時間を増やしていくことも十分に可能です。

就労継続支援A型との違いは?

支援があれば雇用契約に基づいて働ける人が対象

就労継続支援A型とB型は、支援を受けながらスキルを磨くという点は共通しています。最大の違いは、雇用契約の有無でしょう。A型は事業所と雇用契約を結ぶため、都道府県の最低賃金が保証されます。週20時間など、一定時間働く体力がある人が対象。一方、B型は雇用契約を結ばず、作業量に応じた工賃が支払われます。最低賃金は適用されませんが、体調に合わせて自分のペースで働けます。どちらも一般就労へのステップとして利用できますよ。

対象年齢は原則18歳以上65歳未満

就労継続支援A型の対象は、原則18歳以上65歳未満です。支援を受け、最低賃金が保証される環境で働けます。一方で、65歳以上でも継続利用できる特例があることをご存じですか。65歳になる前の5年間に障害福祉サービスの支給決定を受け、かつ誕生日前日までにA型を利用していれば、高齢になっても意欲や体力次第で働き続けることが可能です。なお、65歳以降の新規利用は原則できませんが、年齢制限のないB型であれば高齢からの利用も可能ですよ。

書類選考や面接もある

就労継続支援A型は、事業所と雇用契約を結ぶため、一般企業と同じように書類選考や面接があります。履歴書の提出を求められることが多く、面接では週20時間などの規定時間を安定して通える体力があるか、働く意欲があるかが重視されるでしょう。また、採用前に数日間の体験実習を行い、実際の作業内容や職場の雰囲気が本人に合うかを確認するケースが一般的です。一般就労に近い環境ですが、障害への配慮やサポートを受けながら面接準備を進めることができます。

就労継続支援B型にはどんな人がいる?

一般企業で働くことが困難な人

就労継続支援B型は、年齢や体調、障害の特性により、一般企業やA型事業所で雇用契約を結んで働くことが困難な人が対象。最大の特徴は雇用契約を結ばないので、体調に合わせて自分のペースで柔軟に働ける点です。一般就労の経験はあるもののブランクがある人のリハビリの場や、特別支援学校を卒業した後の働く場としても選ばれていますよ。作業量に応じた工賃をもらいながら、生産活動を通じて社会参加や、ステップアップを目指しましょう。

50歳に達している人

就労継続支援B型では、若い世代が利用する場合、事前に就労移行支援事業所などで就労アセスメント(適性評価)を受ける必要があります。しかし、50歳に達している人は、この手続きを免除され、スムーズに申請することができますよ。実際の事業所でも40代や50代以降の利用者層が最も多く、年齢制限もないため、体調に合わせて長く安心して働ける環境が整っています。気になっている方は自治体の福祉窓口や通院先のソーシャルワーカーに相談してみてはいかがでしょうか。

障害基礎年金1級を受給している人

就労継続支援B型は、障害基礎年金1級を受給している人も利用できますよ。理由は障害基礎年金1級は支援がないと働けない、高い障害状態であると考えられるからです。事前の適性評価を行わなくても大丈夫です。障害基礎年金1級を受給しているということは、一般就労やA型事業所での勤務が現状では困難であり、B型での手厚い支援やリハビリが必要な状態ということが客観的に分かりますよね。そのため、余計な審査手続きを省略し、体調に合わせて1日でも早く安心できる働く場へ繋げられるよう、スムーズな利用申請が認められています。

就労移行支援事業所などで案内された人

就労移行支援事業所などを利用した結果、そこで案内や推薦を受けて就労継続支援B型を利用することもできますよ。移行支援事業所に通う中で、一般企業での就労はまだ難しいが、B型でサポートを受けながらなら働けそうと判断された場合、B型への移行が案内されます。事業所が作成した客観的な評価書を自治体に提出できるため、役所での手続きや審査が非常にスムーズに進むというメリットがありますよ。

就労継続支援B型の工賃と利用料は?

工賃

就労継続支援B型で得られる収入は、工賃と呼ばれます。理由は、B型は事業所と雇用契約を結ばないからです。労働基準法に基づく賃金はありません。代わりに、作業の成果に応じた工賃が支給されますよ。金額は事業所や作業内容で違いますが、厚生労働省の最新データによると全国平均は月額24,141円となっています。近年は国などの取り組みや計算方法の見直しにより、平均額が上がっています。

利用料金

就労継続支援B型の利用料は原則1割負担ですが、前年の世帯所得に応じた月額負担上限額が設定されています。生活保護受給世帯や、市町村民税非課税世帯にあたる低所得世帯は0円で利用できますよ。市町村民税課税世帯の場合、所得割16万円未満の一般1区分は9,300円、それ以外の一般2区分は、37,200円が1ヶ月の支払い上限となります。利用者の多くが0円の区分に該当するため、実質無料で利用しているケースがほとんどです。負担上限があるため、経済的な心配をせず、自分のペースで安心して通うことができますね。

就労継続支援B型を選ぶとき確認することは?

支援対象の障害か確認する

自分の障害がその施設の支援対象か、まずは確認しましょう。幅広い障害を総合的に受け入れる場所もあれば、精神障害や発達障害などに特化した場所など、施設によって特色はさまざまです。特性に合わない環境を選ぶと、通所が難しくなるケースもあるため、事前の情報収集が欠かせません。ホームページでの確認や直接の問い合わせを通じて、スタッフの専門性や過去の受け入れ実績を確かめておくと安心ですよ。

作業内容を確認する

施設の作業内容は多種多様です。デスクワークもあれば、袋詰めやシール貼りといった軽作業をメインとする場所もありますよ。働き方も施設内での通所だけでなく、在宅ワークを選択できるケースなど選択肢は多岐にわたります。入所後のミスマッチを防ぐためにも、事前に必ず見学や体験利用を行いましょう。実際の現場を見て、作業を経験しておくことが、自分に合った環境を確実に見極めるポイントです。

利用時間と工賃を確認する

就労継続支援B型の利用時間は、場所によって異なります。無理なく通うため、事前に見学に行き実態確認をしましょう。見学時は、当日の急な体調不良にどう対応してもらえるか、連絡方法や途中帰宅の可否を確認してくださいね。また、週1日・短時間からのスタートに対応してくれるかどうかも重要な確認事項です。工賃は作業内容や時間、日数で変動します。遅刻、早退時の減額ルールや手当の有無、実際の平均支給額など、具体的な仕組みをスタッフの方に聞いてみるといいでしょう。

作業場の雰囲気を確認する

長く事業所を利用するには、作業場の雰囲気も重要ですよね。和気あいあいと、おしゃべりをしながら進める所もあれば、スペースを区切って静かに集中できる所など、場所によって空気感はさまざまです。利用者の年齢層や職員の配置人数、室内の明るさや音の響き方なども、ストレスなく過ごすための大切なチェックポイント。事前の見学や体験の際には、実際の作業風景をじっくりと観察しましょう。

事業所へのアクセス方法を確認する

施設へのアクセス方法も、毎日の通所を続けるために必ず事前にチェックしておきたいポイントですよね。まずは自宅からの距離や移動時間を調べ、公共交通機関を利用する場合は、駅やバス停から無理なく歩けるかを確認しましょう。また、自力での通所が不安な方のために、自宅の近くまで車で送り迎えをしてくれる、送迎サービスをルート限定などで実施している場所もあります。毎日の移動が心身の負担にならないよう、見学や問い合わせの際には、具体的な通所ルートや、送迎利用の条件などをスタッフにしっかり確認しておくと安心ですよ。

就労継続支援B型を利用するメリットとデメリット

就労継続支援B型を利用するメリット

就労継続支援B型を利用する最大のメリットは、実際の作業を通じて一歩ずつ自信を取り戻せる点にあります。日々の活動やスタッフとの関わりの中で、規則正しい生活リズムと働く習慣が自然と身に付くでしょう。週1日や短時間からの利用も可能。ご自身の体調やペースに合わせられるため、心身に無理のない範囲で社会参加が目指せますよ。少しずつ社会とつながりたいという大切な想いを、現場のスタッフが温かくサポートしてくれます。まずは気軽に見学から始めてみましょう。

就労継続支援B型を利用するデメリット

就労継続支援B型の主なデメリットは、事業所によって異なるものの、工賃が比較的低い点にあります。雇用契約を結ばないため、各種福利厚生も適用されません。収入面で不安を感じる方は、B型で少しずつ働くことに慣れてから、A型へとステップアップするルートがおすすめですよ。ご自身の体調や生活リズムに合わせて、焦らず一歩ずつ就労継続支援A型への移行を目指してみてはいかがでしょうか。

就労継続支援B型を利用するための手続きの流れ

就労継続支援B型を探す

就労継続支援B型の事業所を探す第一歩は、自分が通いやすい地域に絞ることです。まずは市区町村の障がい福祉課やハローワーク、相談支援専門員、医療機関のソーシャルワーカーなど、専門の窓口へ相談してみましょう。また、インターネットでの検索もおすすめですよ。ネット上には多くの事業所情報が表示されるため、積極的に活用してくださいね。地域のサポートを受けつつ、自分に合う場所をじっくり見つけていきましょう。

自治体の障害福祉窓口で手続きをする

自分に合った就労継続支援B型が決まったら、お住まいの自治体の障害福祉窓口などで利用申請の手続きを行いましょう。申請後は窓口の担当者から、現在の状況やサービス利用に関する簡単な聞き取り調査があります。その際サービス等利用計画案の提出を求められますが、専門の相談支援員に作成を依頼できるので、安心してくださいね。一人で抱え込まず、周りの専門家を上手に頼りながら進めていきましょう。

受給者証が交付される

必要な書類を提出し、障害福祉サービスの利用が認められると受給者証が発行されます。手元に受給者証が届いたら、いよいよ利用開始への最終ステップ。事前に選んだ就労継続支援B型の事業所と、正式な利用契約を結びましょう。この手続きが終われば、念願のサービス利用がスタートできますよ。手続きが少し多くて大変に感じるかもしれませんが、事業所のスタッフもサポートしてくれるので安心してくださいね。

まとめ

就労継続支援B型を必要に応じて活用しよう

就労継続支援B型は、自分のペースで無理なく仕事ができる福祉サービスです。他の福祉サービスや、一般企業で働くことに不安やストレスを感じる方は、まずはここから始めてみてはいかがでしょうか。焦る必要はまったくありません。日々の活動を通じて一歩ずつ進んでいけば、きっと自分らしい働き方が見つかるはずですよ。まずは近くの事業所をのぞいてみることから、スタートしてみませんか。