小学校に入学する時、子どもが授業についていけなかったり、集団行動が苦手だったりすると心配になりますよね。「うちの子は特別支援学級を検討したほうがいいのかな…」と悩む保護者の方もいらっしゃると思います。しかし、どんな基準で選ばれるのか、入ったらどうなるのかなど、分からないことも多いですよね。そこでこの記事では、特別支援学級の基準や通級との違いなどを分かりやすく解説します。特別支援学級を検討している方は参考にしてみてくだい。
特別支援学級とは

障害のある子が少人数で学べるクラス
特別支援学級において、1学級の定員は原則8人までに定められています。そのため、先生の目が届きやすく、落ち着いた環境で過ごせるのがメリットですよ。授業は、子ども一人ひとりの得意や苦手、つまずきに合わせた個別の計画に沿って進みます。無理のないペースで、基礎からしっかり学習することが可能。さらに、教科の勉強だけでなく、自立活動の時間も用意されています。人間関係の築き方や情緒の安定など、将来の自立に向けた指導も受けられます。
個別の指導計画で学べる
特別支援学級では、子ども一人ひとりに合わせた個別の指導計画が作成されます。この計画は、子どもの得意なことや苦手なこと、つまずきやすいポイントをふまえて作られます。そのため、周りのペースを気にせず、自分のレベルに合わせた学習が可能ですよ。授業は、この計画に沿って無理のないスピードで進められます。分からないところがあれば、基礎からじっくりと学び直すことができるのも大きな魅力です。先生がマンツーマンに近い形で丁寧に寄り添い、子どものできたという自信を育ててくれますよ。集団授業についていくのが難しいと感じるお子さんでも、安心して勉強に取り組める環境です。
自立活動もしてくれる
教科の勉強だけでなく、特別支援学級では自立活動の時間も用意されています。自立活動とは、子どもが将来の自立に向けて、生活や行動の困りごとを改善するための指導です。例えば、自分の気持ちを上手に伝える方法や、お友達との関わり方などを学びますよ。ほかにも、気持ちを落ち着かせる工夫や、手先や体をスムーズに動かす訓練なども行われます。子ども一人ひとりの課題に合わせて、先生が具体的なアドバイスをくれるのが特徴です。学校生活でのつまずきを減らし、自分らしく過ごすためのスキルを身につけられますよ。心と体の成長をバランスよく支えてくれる、大切な学習の時間です。
特別支援学級に入る時の基準は?

コミュニケーションや情緒の困りごとがある
特別支援学級に入る基準として、コミュニケーションや情緒の困りごとが挙げられます。これは主に、自閉症スペクトラムや注意欠陥多動性障害、いわゆる発達障害などがある子が対象です。こだわりが強くて切り替えが難しい、感情のコントロールが苦手といった場合が含まれますよ。こうした困りごとにより、通常学級での学習や生活に著しい困難があるかが判断の目安です。学校生活での生きづらさをふまえて、一律の数値だけで決まるのではなく総合的に判断されます。少人数の環境で丁寧なサポートを受けることで、子どもが安心して過ごせるようになりますよ。集団の中でストレスを感じやすいお子さんにとって、大切な選択肢の一つとなります。
知的な発達や学習の遅れがある
知的な発達や学習の遅れによって、授業についていくのが難しい場合も特別支援学級に入る時の基準になりますよ。具体的には、教科書の理解や抽象的な概念の習得に、同級生よりも時間がかかる状態です。通常学級の一斉授業では、どうしても遅れをとってしまい、困りごとが生じやすくなります。単に勉強が苦手というレベルではなく、丁寧な個別指導や特別な教材が必要な子が対象ですよ。ただ一律の検査数値だけで機械的に判断されるわけではありません。現在の学習環境でどれくらい苦戦しているか、本人の負担度合いをふまえて総合的に検討されます。
手足や体の不自由
手足や体の不自由により、学校生活でサポートが必要な場合も特別支援学級に入る時の基準の一つです。肢体不自由学級が対象となり、通常学級での活動において、移動や作業に著しい困難があるかどうかが判断の目安となりますよ。障害の程度だけでなく、学校の設備や環境の中でどれくらい不自由が生じるかを総合的に判断します。机や椅子の調整、車椅子の移動スペースの確保など、個別の環境づくりが行われるのが特徴です。適切な補助や配慮を受けながら、無理のないペースで安心して学習に集中できますよ。
慢性の病気や体の弱さ
慢性の病気や身体の虚弱により、継続的な管理が必要な場合も特別支援学級に入る時の基準になります。これは病弱・身体虚弱学級の対象となり、医療的な配慮や生活管理が欠かせない状態です。通常学級でみんなと同じように過ごすことが難しく、特別な配慮を要するかが判断の目安になりますよ。障害の有無だけでなく、学校生活における本人の負担度合いをふまえて総合的に判断します。体調に合わせた休憩スペースの確保や、学習遅れのフォローなどを受けられるのが大きな特徴です。適切なサポートを受けながら、自分のペースで安心して学校生活を送れますよ。
目が不自由で見えにくい
視覚障害があり、通常の文字や教科書が見えにくい場合も、特別支援学級に入る時の基準になります。これは弱視学級の対象となり、眼鏡などで矯正しても黒板の文字を捉えるのが難しい状態です。拡大教科書や特別な教材を必要とするかどうかが、入級を判断する際の目安になるでしょう。学校生活での移動や学習に著しい困難がある子に対して、専門的なサポートが行われます。ただ障害の程度だけで決めるのではなく、本人の困り度合いをふまえて総合的に判断しますよ。教室の照明を調整したり、机の配置を工夫したりと、個別の環境づくりが大きな特徴です。
耳が不自由で聞こえにくい
聴覚の障害により、先生の説明や周囲の話し声が聞き取りにくい場合も特別支援学級に入る時の基準になります。これは難聴学級の対象となり、補聴器や人工内耳を使用しても日常の会話が難しい状態です。授業内容の理解や、お友達とのコミュニケーションに特別な支援が必要な子が当てはまりますよ。通常学級の一斉指導では聞き漏らしが多くなり、学習や生活に著しい困難があるかが目安となるでしょう。障害の度合いだけでなく、現在の環境でどれくらい困っているかをふまえて総合的に判断します。マイクや補聴システムを活用したり、視覚的な教材を増やしたりと、手厚い配慮が大きな特徴です。
発音や言葉のつっかえがある
正しい発音が難しかったり、言葉がつっかえたりして、意思疎通に悩む場合も特別支援学級に入る時の基準になります。これは言語障害学級の対象となり、吃音や構音障害などによって学校生活に支障がある状態です。自分の気持ちをうまく伝えられず、お友達との関わりに特別な支援を必要とする子が当てはまりますよ。通常学級での音読や発表の場面において、著しい困難や心理的な負担があるかが判断の目安となるでしょう。単なる話し方の癖ではなく、専門的な指導が必要かどうかをふまえて総合的に判断します。発音の練習やリラックスして話す工夫など、個別の特性に合わせたアプローチが大きな特徴です。
特別支援学級と通級指導教室の違いは?

特別支援学級の方が手厚い
特別支援学級と通級指導教室の最大の違いは、サポートの手厚さです。特別支援学級は専用の学級に所属し、多くの時間を少人数の一室で過ごして学習します。学校生活の全体を通して手厚い環境で過ごしたい場合は、特別支援学級を選ぶとよいでしょう。基本の学習は通常級で問題なく、特定の課題だけをピンポイントで直すなら通級が向いています。お子さんの学校での様子や困りごとの大きさに合わせて、慎重に判断することが大切ですね。
通級指導教室は基本は通常級
特別支援学級と通級指導教室は、学校での過ごし方や支援の受け方が大きく異なります。特別支援学級は専用の学級に籍を置き、一日の大半を少人数で過ごす環境です。一方の通級は通常級に籍を置き、必要な時間だけ別室へ移動して専門指導を受けますよ。支援の範囲は支援級の方が広く、学校生活全体を手厚くサポートしてもらえるのが特徴です。一方で通級は、基本の学習を通常級で続けながら苦手な課題だけをピンポイントで改善する形になります。お子さんの状況に合わせて、どちらの環境が合っているか丁寧に判断していきましょう。
特別支援学級以外の利用できる支援は?

放課後等デイサービス
特別支援学級以外に利用できる支援として、放課後等デイサービスが挙げられます。これは障害のある児童のための福祉サービスで、学校の放課後や長期休みに利用可能です。生活能力の向上を目指した訓練を受けたり、お友達と交流したりする場を提供してくれますよ。個別療育や集団活動など、施設によって様々なプログラムが用意されているのが特徴です。学校とは違ったリラックスできる環境の中で、社会性や自主性を育むことができます。利用には受給者証が必要となるため、事前にお住まいの自治体へ相談してみるとよいでしょう。
特別支援学校
学校の選択肢として、特別支援学級よりもさらに専門性の高い特別支援学校があります。こちらは障害の程度が比較的重い子どもたちを対象とした、独立した専門の学校です。クラスの人数はさらに少なく設定されており、より手厚い教員配置のもとで学べますよ。専門の資格を持った先生が多く、施設や教材も子どもの特性に合わせたものが揃っているのが特徴です。教科の勉強だけでなく、日常生活の動作や自立に向けた訓練を重視したカリキュラムを組みます。
特別支援学級を選ぶとき保護者が悩むポイントは?
周囲の目が気になる
特別支援学級を検討するとき、周囲の目が気になって悩む保護者は少なくありません。まわりから何か言われないか、偏見を持たれないかなど、不安になるのは自然なことです。しかし近年は、特性に合わせた柔軟な学び方を選ぶお子さんが大幅に増えていますよ。学校内でも支援学級の存在は身近であり、交流級を通して通常級と行き来する姿も日常的になっています。まわりの目を理由に諦めるのではなく、本人が過ごしやすい環境を優先して選ぶことが大切です。
子どもの将来のことが心配になる
小学校や中学校の段階で支援級にいたからといって、将来の道が閉ざされるわけではありません。近年は、個性を活かせる高等支援学校や、障害への理解がある私立高校などの選択肢が豊富になっています。早い段階から自分の特性に合わせた学び方を身につけることで、将来の自立にプラスに働きますよ。まずは今のお子さんにとって必要な環境を整え、自信をつけさせてあげることが何より大切です。先生や専門の相談窓口と連携しながら、焦らず一歩ずつ進路を探していきましょう。
途中で通常級に変更することも可能

一度特別支援学級に入ると、もう通常学級には戻れないのではないかと不安になりますよね。しかし、子どもの成長や適応の状況に合わせて、途中で通常学級へ変更することは十分に可能です。支援級は卒業までずっと固定される場所ではなく、柔軟に行き来できる仕組みになっていますよ。基本的には年度の切り替わりなどのタイミングで、学校や教育委員会と相談しながら決めていきます。子どもの状態を見極めて、上の学年から通常級へチャレンジするケースも少なくありません。まずはわが子の現在の状態に合う環境を選び、その後の変化に応じて見直していくのがおすすめです。
まとめ

子どもにあった学びの場を
特別支援学級を選ぶ一番の目的は、子どもに合った学びの場を整えてあげることです。周囲の目や将来への不安はあると思いますが、大切なのは本人がのびのびと過ごせる環境です。学校が楽しい、分かるから面白いと思える経験が、子どもの自信と笑顔を育ててくれますよ。一歩を踏み出すことで、少人数指導や個別の計画など手厚いサポートの恩恵を受けられます。焦らずにじっくり話し合いを重ねながら、わが子が最も輝ける学び場をみつけていきたいですね。


