埼玉県上尾市を中心に展開する放課後等デイサービスあさひリハプラスの指導員さんに取材しました。理学療法士による専門的な運動療育を行う、放課後等デイサービス・児童発達支援事業所です。子どもたち一人ひとりの発達段階に合わせて、「できた!」という達成感を積み重ねながら、自信や意欲を育む支援を大切にしています。上尾・伊奈・桶川・蓮田の4拠点で地域に根ざした活動を展開し、保護者や学校との連携も重視。家庭・施設・地域が一体となって、子どもたちの成長を支えています。笑顔で通える安心の居場所として、心と体の両面から成長を促す。これが、あさひリハプラスならではの療育のかたちなのです。
あさひリハプラスが生まれたきっかけ

あさひリハプラスが誕生したのは、「運動を通して子どもたちの成長を支えたい」という代表の想いからでした。もともと幼稚園などで体操指導を行っていた代表は、子どもたちが体を動かすことで少しずつ自信をつけていく姿を見守ってきました。その経験から、運動を楽しいものとしてだけでなく、子どもたちの自己肯定感や社会性を育てる手段として広げたいと考えるようになったといいます。その想いを福祉の分野に生かしたいと立ち上げたのが、あさひリハプラスです。理学療法士など専門職と協力しながら、子どもたちの「できた!」を大切にする運動療育の場をつくり上げてきました。笑顔と成長を支える場所として生まれた施設です。
小学生を中心に多様な子どもたちが通所
あさひリハプラスには、未就学児から高校生までの幅広い年齢層の子どもたちが通っています。中でも中心となるのは小学校低学年の子どもたちで、男女比は7:3から8:2と男の子が多めです。運動が少し苦手な子や、発達の特性が見られるグレーゾーンのお子さんなど、さまざまな背景を持つ子どもたちが集まっています。体を動かすことを通じて成功体験を積み重ね、自信や意欲を育てる支援を行っています。失敗を恐れず挑戦する気持ちを育みながら、心と体の両面から成長を促し、子どもたち一人ひとりの個性を大切に育んでいます。
理学療法士による運動支援で子どもの成長をサポート
あさひリハプラスでは、理学療法士が常駐し、子ども一人ひとりの発達段階に合わせた運動プログラムを提供しています。体を動かすことを通じて「やってみよう!」という意欲を引き出し、自信や達成感を育てることを大切にしています。理学療法士は運動機能やバランス感覚を専門的に評価し、必要に応じて姿勢や動作の改善にもアプローチ。支援員とも密に連携しながら、日々の様子を共有し、一人ひとりに最適な支援方法を検討しています。専門知識とチームワークを活かした支援体制で、運動を通じて心と体の成長を支える場所。子どもたちが安心して挑戦できる療育の環境が、ここにあります。
集団と個別を組み合わせた柔軟な支援
あさひリハプラスでは、集団活動と個別支援を組み合わせ、子どもたち一人ひとりの特性に合わせた柔軟な支援を行っています。集団療育では、順番を待つ、譲り合う、協力するといった社会性を育み、仲間との関わりを通して思いやりや自立心を身につけていきます。一方で、集中が難しい場面や特定の動きが苦手な子どもには、個別に合わせたサポートを実施。小さな成功体験を積み重ねるスモールステップ支援で、無理なく自信をつけていきます。できた喜びが次の挑戦につながるような支援を行いながら、集団と個別のバランスを保ち、一人ひとりが安心して成長できる居場所を目指しています。
実際の運動療育内容

あさひリハプラスの療育では、子どもたちが楽しみながら体を動かせるよう、バリエーション豊かな運動プログラムを実施しています。跳び箱や鉄棒、マット運動、平均台など、学校体育に近い内容に加え、サーキットトレーニングやエアートランポリンなどの遊び要素を取り入れた活動も行っています。中でもエアートランポリンは全店舗に設置され、子どもたちに大人気。大きく跳ねたり、回転したりする中で体幹やバランス感覚を自然に鍛えることができます。達成感を味わいながら、運動への苦手意識を少しずつ克服していく時間。安全性と楽しさを両立させる工夫も徹底しており、子どもたちは毎回の活動を心から楽しみにしています。笑顔と意欲を引き出す、あさひリハプラスならではの運動療育です。
学校や家庭との連携も大切に
あさひリハプラスでは、子どもたちを取り巻くすべての環境が連携しながら支援を行っています。入所時には学校や園、相談支援事業所などと情報共有を行い、家庭での様子や課題も丁寧にヒアリング。そのうえで、一人ひとりの状況に合わせた支援計画を立てています。日々の活動では連絡帳や電話を通じて保護者と密に連絡を取り、必要に応じて面談やケース会議も実施。送迎時には担任の先生と直接やり取りを行うことも多く、学校での様子を把握しながら支援内容に反映しています。家庭・学校・施設が三位一体となったサポート体制。子どもを中心にした温かい連携が、安心して通える療育環境を支えています。
5店舗展開・複合福祉施設を目指して

現在4店舗を展開しているあさひリハプラスでは、今後5店舗体制の実現を目指して事業を拡大しています。代表の想いから始まったこの施設は、地域に根ざした療育支援を通して、多くの家庭や子どもたちに寄り添ってきました。今では理学療法士による運動支援を軸に、地域福祉の一端を担う存在へと成長しています。将来的には、サッカー事業と福祉事業を融合させた複合福祉施設の設立を構想中。子どもから高齢者までが同じ空間で関わり合い、世代を超えて支え合える場所を目指しています。運動を通して人と人をつなぎ、地域全体を元気にする。挑戦を続けるあさひリハプラスの今後に期待が高まります。

